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日本のIT業界やばいぞ!外国人エンジニアが日本で働きたくないワケ

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以前、外国人(米国出身)のIT技術者と交流したことがあります。

彼らは口々に「日本は素晴らしい国だけど、就職はしたくない」と言っていました。
日本のIT業界は色々と問題が指摘されますが、外国人から見てもあまり魅力的ではないようですね。
日本人としては少し寂しい気もしますが、その理由はどこにあるのかを考えてみました。


スキルを評価されない=給料が不当に安い

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日本のIT業界では「正社員」とは名ばかりで、実際は人材派遣の延長のような業態が蔓延していたりします。
こういった業態の中で評価されるのは、スキルよりも「対応力」
もっと簡単に言うと、「いかにお客さんに好かれるか」なんですよね。
ぶっちゃけどんな凄いプログラムやシステムを作れても、それがそのまま評価されることはほぼありません。
というよりも、評価の仕方を知らないんです。


凄腕のプログラマーやSEは、中途半端な人材の数倍の働きをするのですが、実際の給与はせいぜい2割増し程度くらい。
つまり残業代ですね。
スキルの評価分は収入に含まれておらず、資格手当や役職手当なんかがチラっと付く程度です。
これじゃあ、社員でいるだけ損になってしまいます。
なので、ある程度スキルが付くとフリーランスとして独立するエンジニアが多いのです。

 

日本でプログラマーというと、それほど高収入なイメージがないのですが、米国なんかかなり高収入ですからね。
ライターやデザイナーなんかも同じで、「脳みそを使った職人的なモノづくりの仕事」は軒並み評価が高いんです。


オリジナリティが評価される風土がない

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日本では「成功しているモデルをちょっとアレンジ」が、結局一番評価されるように思います。
見たことも聞いたこともないようなサービス・製品は、敬遠されるんですよね。
そのため、エンジニアがいくら独創的なサービスや製品を開発しても、会社はそれを評価したがらない。


これはなぜかというと、結局「ITを知らない層が上層部にいる」からです。
創業者が技術を理解している企業なんて、ベンチャーの一部ですからね。
大抵は50代60代の非IT世代が、アナログな感性でITを使っています。


エンジニアの仕事の中でもっともやっかいなのが、このアナログ層への説明だったりします。
かなり無駄な時間なのですが、雇われている以上、これをないがしろにはできませんからね……。
でも無駄です。圧倒的に無駄です。
これでは、優秀な人材がいつくわけがありません。


売り手市場の今、IT業界は本気で変わるべき

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売り手市場で優秀な人材の取り合いになっている今、古くて面倒な上に評価の仕方も知らないような企業は、優秀な人材をつなぎ留められません。
これまでのIT業界は結局のところ「人月単価のピンハネ」で成り立っていた会社が多いため、ビジネスモデル的にも稚拙ですし。


これを機会に、海外の優秀な人材も集めらるような仕組みづくりを進めるべきですね。
ITってもはや生活に無くてはならないもので、いろんな業界でIT化が進んでいますから。
IT人材を活用できない企業っておそらく先はないです……。
優秀な人材は、投資のつもりで評価するくらいの意気込みを持つ企業が増えて欲しいものです。

 

正当な評価ができる企業がもっと育ってほしいものですね...

b.hatena.ne.jp