転職を考えるとき、なんとなく「今よりいい会社がいいなあ」って思うことありませんか?
特に深く考えることなく、疲れた頭でぼーっとこんなこと考えたりしますよね、残業中とか…。
転職サービス大手のDODAでも、「条件は、今よりいい会社。以上。」なんていうぼんやりしたキャッチコピーを使っています。
でも、「今よりいい」って一体なんでしょう?
何が今より良ければ、人は満足して働けるのでしょうか。
ごく一般的な「いい会社」は本当にいい会社か?
まず、一般的に「いい会社」と言われる会社の条件を整理してみたいと思います。
・大手もしくは大手の完全子会社で売り上げが安定している
・定期的に昇給する、昇給カーブがしっかりしている
・退職金、社会保険、独自の福利厚生など人生設計がしやすい制度がある
・他人に仕事を尋ねられたとき、ぼかす必要のない業種
大体こんなところでしょうか。
しかし、こういう典型的な「いい会社」は、意地悪な言い方をすれば「(世間体が)いい会社」なんですよね。
本人がストレスフルで毎日イライラしながら仕事をしているようなら、本人にとっては全然「いい会社」じゃありません。
まさに私がそうでした。
また、最近は若者を中心に「いい会社=個人の満足感を高めてくれる会社」という図式があるので、
世間体の良い会社っていうのは以前ほどウケない気がします。
じゃあどんな会社が「いい会社」なのか?
では、「いい会社」とはどういう会社なのでしょう。
私なりにケース別で考えてみたいと思います。
スキルの幅を広げたい人⇒中堅中小の優良企業
スキルの「深さ」よりも「幅」を広げたい人の場合です。
専門性よりも「出来ることのラインナップ」を増やしたい人ですね。
こういう人は、会社規模は小さくても自分に大きな裁量を与えてくれる会社に転職すると満足できるかもしれません。
収入面は現状維持~微減くらいでも、モチベーションや仕事の面白さが勝りますから。
ただ、「何でも屋」になりすぎてキャリアの方向性を見失わないように注意です。
スキルの専門性を高めたい人⇒ベンチャーもしくは大手企業の専門職
実は難しいのがこっちだと思います。同じ環境で同じことをやってみても専門性は高くなりません。
かといって、専門性の高さを求めて転職すると、自然に同業他社、しかもやや格上の会社になりがちなので、転職活動は難航します。
自分への投資と割り切って自学自習に励んだり、ベンチャーへ転職したりといった方法がベターでしょう。
単純にお金が欲しい人⇒ケースバイケース
収入アップを実現させる最も簡単な方法は、主に2つです。
ひとつは、ポジションはそのままで、今の会社よりも社格が高く、より上位の商流にいる会社に転職することです。
ただ、これはかなり難しいので、転職エージェントをフル活用して年収交渉をしてもらったり、市場調査をしてもらったりする必要があります。
もうひとつの方法は、社格を下げてポジションを上げることです。
大手の係長級からベンチャーの事業部長級へ転職、といった感じになるでしょうか。
自分の役職があがって、会社の格(規模や知名度、影響度)は下げる感じですね。
ライフワークバランスを重視する人⇒雇用形態や働き方自体を変える
もはや「いい会社」という条件からちょっと外れていますが、正社員雇用を辞めて派遣やフリーランスになるというのも満足度を高める方法のひとつです。
親の介護や子育て、その他もろもろの「個人的な事情」をクリアすることが満足につながるなら、十分にアリです。
当然リスクはありますが、しかし正社員でもリスクはありますし、そもそもノーリスクな働き方なんてありません。
「いい会社」は「何が?」をはっきりさせると浮かんでくる
こんな感じで、いい会社とは「何が?」をはっきりさせないと見えてきません。
今は個人の事情や志向が多様化しているので、自分の希望を全部満たす会社を見つけるのが難しくなっています。
やれることを増やしたいのか、専門性を高めたいのか、プライベート重視か、お金かといったように自分が「何を」欲しているかを徹底的に整理すると、結構「いい会社」が浮かんでくる気がします。
漠然と転職を考えている人は、まずこのあたりを考えてみると、納得のいく転職につながるんじゃないでしょうか。
少なくともこれは絶対「いい会社」がやることじゃないなぁ...
ちなみに、DODAについて詳しく記事書いてます。