皆さまこんにちは、新・ぜんそく力な日常という、実体験を元にした絵日記ブログを運営している碧乃あか男と申します。
本日はジョブシフト様に記事を寄稿させていただきました。
どうぞよろしくお願いします。
さて今回皆さまに紹介する話は、かつて僕の会社に勤めていた若手社員とのエピソードになります。
僕が勤めていた会社は、プラスチック製品の成形の工場。
とても小さな町工場で、いわゆる典型的な3K産業(汚い・キツい・危険)でした。
そのため社員の入れ替わりが激しく、せっかく若い社員が入社しても、すぐに辞めてしまい、気づいたら、古くからいるベテラン社員やどこにも再就職できないような、無能な社員ばかり残ってしまいました。
そんな中、今から約17年前に新卒で入社したA君という男性社員は、ウチの会社では珍しいぐらい優秀な人でした。
仕事の覚えは早いし、ベテラン社員が嫌がるような仕事でも、率先してやってくれました。
当時A君の部署の責任者だった僕は、将来の右腕候補(僕の後継者)ができたと思い、とても喜びました。
しかし、そんなA君でしたが、入社して1年ぐらい経ったある時から、急に変わりだしました。
仕事でのミスが多くなり、毎日のように仕事中に居眠りをしたり…
病気理由だったり、時には無断欠勤だったりと、会社を休むことも増えていました。
そんなA君の急変が心配になった僕は、昼休みに彼を呼び出し、そっと話を聞いてみることにしました。
僕の言葉に対してA君は…
お金の話し以外と言った僕でしたが、それでもA君は訳を話してくれました。
A君の話によると、彼の父親がサラ金に手を出してしまい、その借金を返す為に借金を繰り返し、とうとう返済できなくなってしまったと!
そのため、借金取りが毎日のように家に押しかけて来ているそうです。
A君も家族の為、会社が終わった後、深夜遅くまでコンビニなどでアルバイトをしているそうです。
昼は会社、夜はコンビ二のダブルワーク、その疲れから、仕事中ミスや居眠り、そして欠勤が増えてしまったそうです。
親父の借金のためにダブルワークか…
A君の話を聞いた僕は迷いました。
僕だけにとどめる事にするか…
でも、僕の力じゃどうにもならない…
色々と迷いましたが、このままだとA君の体も心配なので、ここは社長にも相談することにしました。
話を聞いた社長は、A君の事情について理解は示してくれたものの、なぜかその後、A君に対して、なにかと目をつけるようになってしまいました。
A君がちょっとでも寝ようなら、真後ろに立ち、物凄い形相で怒り、さらに必要以上な監視したり、他の者なら怒らないようなミスでも、彼だけはキツく怒ったりしていました。
中でも一番酷かったのは、A君が仕事中にプラスチックを削る機械で指を怪我してしまった時に
「どうせあいつは居眠りしてて怪我したんだ!」
と勝手に決めつけ、彼が仕事中に一時的に抜けて、指の治療で労災病院に行っていた時も
と勝手に決めつけ、一方的に怒っていました。
「医者が来いって言ってるから行ってるのに…」
A君も嘆いでました。
そんな調子で数ヶ月が経ちました。
A君はというと…
相変わらず、仕事中の居眠りやら欠勤やらが続いています。
しかも以前にも増してその頻度も増えていました。
まだダブルワークしているのかな?
心配になった僕は、再び彼から話を聞く事にしました。
「親父の借金もやっと返せて、バイトもだいぶ前に辞めたんです。だけど、なんか最近、体調が悪くて…」
もうダブルワークしていないのに、あの状態…
心配になった僕は、自宅で妻にパソコンを借りて、彼から聞いた症状について色々と調べてみました。
- 眠いのに夜眠れない
- 眠れないせいか、とにかく一日中眠い
- 気力が出ない
- 体が怠い
彼の症状で当てはまったのは…
鬱病?
家族の為にダブルワークまでして頑張っているのに、会社じゃ社長の標的にされて、色々と辛い思いから鬱病になってしまったのか?
ネットで調べた事だから、ハッキリと決まった訳ではない…
もし彼が鬱病だったとしたら…
手遅れになってしまったら可哀想た…
次の日僕は、大きなお世話かもしれないけど、A君に病院に行ってみたらどうだと言いました。
A君は黙って聞いていましたが、その顔はちょっと神妙そうな感じでした。
そして彼の体調の事を、彼の今までの頑張りを、少しでも理解してもらおうと、社長にも相談しました。
僕の話を頷きながら聞く社長…
A君の事をわかってくれたのかな?
と、思いきや!
「鬱病は昔はサボり病だなんて言われてたもんだ!」
「ま、あとは僕に任せなさい…」
そして数日後…
A君は会社を辞めました!
形上はA君が、自分から辞めたいと言ってきた事になっているそうですが、真意はわかりません。
自分の父親と、会社の社長によって潰された、有望な若手社員…
あの時僕が社長になんか相談しなければ、こんな事にならなかったのでは?
と、今でも悔やんでいます。
A君は今、どうしているのかな?
以上が僕の体験談です。
長い話を読んでいただきありがとうございました。
皆さんもあまり頑張り過ぎないようにしてくださいね!
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この記事を書いた人
アラフィフイクメンパパの碧乃あか男です。自分の体験談などを絵日記漫画にして描いています。